なぜ「トップダウン」のDXは失敗するのか
「今年度から全学生にiPadを購入させ、出欠や資料配布はすべてシステムで行う」
理事長や学校長のトップダウンで大規模なITシステムを導入したものの、現場の教員が付いていけず、結局紙のプリントとシステムの二重管理になり、教員の残業時間がかえって増えてしまった。これは「教育DXあるある」とも言える失敗例です。
失敗しないための「DX導入ロードマップ」
ツール(手段)が目的化してしまうことを防ぐための、3つのフェーズを解説します。
フェーズ1:課題の「棚卸し」とビジョンの共有(1〜3ヶ月)
まずはツールを入れる前に、現場の教員全員で「何に一番時間を取られているか」を洗い出します。
「国試前の小テストの採点に毎日2時間かかっている」「実習生と病院との電話連絡が繋がらなくてストレス」といった現場の負(Pain)をリストアップします。
そして、管理職は「IT化によって、残業を月20時間減らし、その分を学生の個別面談にあてる」といった明確なビジョン(目的)を共有します。
フェーズ2:小さく始めて成功体験を積む(3〜6ヶ月)
いきなり数百万のシステムを導入してはいけません。まずは無料のGoogle Workspaceなどを使い、「一番簡単で、一番効果が実感しやすい業務」からデジタル化します。
例えば「教授会の議事録をGoogleドキュメントの共同編集にする」ことだけで、書記の先生の業務が数時間削減されます。「ITって意外と便利じゃん」という空気(成功体験)を職員室に作ることが最も重要です。
フェーズ3:コア業務(教育)のDX化(6ヶ月〜)
業務が効率化され、ITへの抵抗感が薄まってきた段階で、いよいよ本丸である「教育の領域」へ踏み込みます。
・LMS(学習管理システム)の導入と課題のオンライン化
・国試対策アプリ(LP Apexなど)での学習分析
・反転授業やハイブリッド型授業の設計開始
「外部の専門家」の伴走が不可欠な理由
学校教員は「教育のプロ」ですが「ITシステム構築・運用のプロ」ではありません。教員の中から無理やり「IT担当」を任命すると、その教員が過労で倒れるか退職してしまい、システムがブラックボックス化します。
Logic Pulleyは、PT・OT養成校に特化し、「現場の理解」と「IT技術」の両輪で学校様のDX化に伴走します。「とりあえず自校の課題を整理したい」という学校長・学科長の皆様、無料相談セッションにてお気軽にお話しをお聞かせください。
【参考・引用元】
- 経済産業省:デジタルトランスフォーメーションの推進
- 文部科学省:大学教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進事業
