「A先生が休むと、実習の手続きが完全に止まる」という恐怖
「この成績ソフトの操作は、ITに強いB先生しかできない」「オープンキャンパスの物品手配の手順は、広報担当のC先生の頭の中にしかない」。
このように、特定の担当者がいないと業務が回らない状態を「業務の属人化(ぞくじんか)」と呼びます。
教員が病気で倒れたり、突然退職したりした際に、学校運営に致命的なダメージを与える最も危険な状態です。
なぜマニュアル作りは失敗するのか?
「よし、マニュアルを作ろう!」と意気込んでも、ほとんどの場合失敗します。なぜなら、「Wordを立ち上げて、ゼロから文章を打とうとするから」です。
文章によるマニュアル作成は非常に時間がかかり、作った直後からシステム画面等がアップデートされて古くなり、「せっかく作ったのに誰も読まない」という結末を迎えます。
「書かない」マニュアル作りの3つのコツ
現代のマニュアル作成は「文章を書くこと」から「録画すること」へシフトしています。
1. PC上の作業は「画面録画(動画)」で残す
例えば、「成績入力システムの使い方」を教える場合。
Wordでスクリーンショットを何十枚も貼るのではなく、Zoomや画面録画ツール(Loomなど)を起動し、「自分が操作しているパソコンの画面を、喋りながら録画」します。
「えーと、まずここをクリックして、次にこのタブを開きます」と独り言を言いながら、5分程度の動画ファイルにするだけです。これだけで、完璧なマニュアルが完成します。
2. ChatGPTに「文字起こしと整形」をやらせる
動画だけでは検索性に欠ける場合は、その動画の音声を文字起こしし、ChatGPTなどのAIに「この音声を、ステップバイステップの業務マニュアルに書き直して」と指示します。これだけで、一瞬でテキストベースの美しいマニュアルが生成されます。
3. マニュアルは未完成のまま「社内Wiki」に置く
完成した動画やテキストは、「印刷してファイリング」してはいけません。記事「社内Wikiの構築法」で紹介したように、GoogleサイトやNotion等のクラウド上にアップロードします。
最初から100点を目指すのではなく、「60点のマニュアル」をクラウドに置き、他の教員が使いながら「ここが分かりにくかったので追記しました」と随時アップデートしていく(育てる)運用が正解です。
「自分のノウハウを手放す」というパラダイムシフト
マニュアル化は、業務を効率化するだけでなく、「自分の仕事を誰かに任せられる状態にする」ことで、教員自身に「新しいことに挑戦する余裕」を生み出します。Logic Pulleyでは、クラウドツールを活用した属人化解消の仕組み作りをお手伝いしています。
